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tatsuya inoue

コーヒー豆を焙煎するということ

コーヒー豆を焙煎するということ

目の前のカップの中身は、果物の種を焙煎してお湯で漉した飲み物。

完熟した果実は、テロワール(生育環境)や品種、生産処理方法などによって、風味、味、香りなど驚く程個性があります。しかしその個性は、生豆の状態では全く味わえません。

火を使い焙煎することで、それをうまく引き出して、初めてその豆の持っているキャラクターと出会えるのです。

これがうまくいかないと、生焼けの青っぽい味になったり、焦げて苦いだけのコーヒーになったりします。

ー焙煎の楽しいところは、珈琲豆との会話ー

焙煎中珈琲豆に向き合っていると、じゃじゃ馬な子がいたり、おとなしいけど頑固な子がいたり、なかなか心を開いてくれない子がいたり、でも、よく耳を澄まして、香りを感じていると、珈琲豆が自ら焙煎の方法を教えてくれるのです。

それに合わせて炎を強くしたり、弱くしたりしながら、だんだん果物の香りがして、甘く香ばしい香りがして、キャラクターがこんにちはと顔を出してきます。

その瞬間は一度しかなく、まさに「一期一会」。こうして焙煎は終了していくわけですが、焙煎が終わっても5日ぐらいは、焙煎は進行していきます。

そのようにして生まれた珈琲豆を、挽いて、抽出して、お気に入りのカップで、お気に入りの音楽を聞きながら...至福の時間をお楽しみください。

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